最近漢方薬を処方されたんだけど、なんだかよくなってるかわからないなぁ
この記事では、漢方薬の特性と漢方薬を服用するときの心構えについて解説します。
漢方薬とは
漢方薬とは、中国から伝わった中医学が日本で独自に進化して鍼灸治療や食養生も含めて大成された医学「漢方」の処方薬です。なんとなく身体に害が少ない薬というイメージがある方も多いかと思います。それは漢方薬が自然に存在する生薬をベースに作られているからです。日本の多くの病院で処方される薬は化学合成された西洋薬がまだまだ多いです。
漢方薬が効く、効かないには生活スタイルが関係してくる
漢方は「人間の体も自然の一部」という考え方です。そのため、身体の一部分だけにスポットをあてるのではなく、体全体の状態のバランスを総合的に見て治療を施すという特徴があります。体質や生活習慣などから見直し、整えることが漢方薬を身体の中で生かすことができるのか、無効にしてしまうのか。それぞれの体質に合った治療をするためのお医者さんの見立ても重要になってきます。
漢方薬の力を発揮させるために
漢方薬の力を発揮させるためには、一般的にいう規則正しい生活、食生活の見直しが必要です。昼間は活動し、夜の時間帯はしっかり休む。食生活は1回に食べる量は満腹ではなく腹八分目。お腹が空いてから食べること。油を控えるがポイントです。私も長らく腎虚で、回復してきて虚ではなくなりつつあるですが、生活が乱れたり、油を多くとってしまったときは、体調がそもそも悪くどんな薬も効きません。西洋の薬は、一時的な症状の緩和にはなるのですが、それでも効かないことがあるので、生活を深く反省します。
食生活の重要なポイント:腹八分目、お腹が空いてから食べる
満腹になると眠くなる。そんな経験はないでしょうか。満腹の状態は胃腸を必死に動かしている状態。他のところにエネルギーが行き渡らなくなります。お腹が空かないということは、胃腸が休む暇がない可能性もあります。腹八分目にすることによって、胃腸を動かす時間、休ませる時間を意識して作ってあげましょう。
食生活の重要なポイント:油を控える
油を使用した調理方法は揚げる、炒めるが代表的な例です。他の煮る、茹でるに比べて、高温になるため短時間で出来上がるメリットがあります。日常生活で口にする機会が多いと感じないでしょうか。市販のおにぎりなども、パッケージや型につかないように食用油を使用していることもあります。身近で見かけるコーヒーでも深煎りのコーヒー豆を見ると油が滲み出ていることを確認することができるかと思います。このように身近なものを分析していくと意外と油を摂取していることがわかってくるかと思います。調理法の話に戻りますが、揚げる炒めるなどは油でコーティングされることによって熱伝導を高めて調理できるとなります。食べた場合、この油のおかげで消化に時間がかかることもあります。このような身体の中では生薬を主成分とする漢方薬が効きにくいこともありますので、油を控えることを意識してみましょう。
代表的な調理法 | 調理温度 |
煮る | 50-100℃前後 |
茹でる | 50-100℃前後 |
蒸す | 100-150℃前後 |
揚げる | 140-230℃前後 |
炒める | 180-270℃前後 |
まとめ
漢方薬を身体の中で効かせるためには、上記のことが重要ですが、やってみて症状が改善しないこともあります。西洋医学のようにその症状に対する限定的な対処ではないため、生活スタイルや食生活を改善したら身体の調子が変わって薬が合わないという可能性も出てきます。主治医に相談して適切な薬を処方し直していただくことも必要になりますので、自分の身体と相談して、健やかに過ごせる方法を見つけていくことが必要です。