藁か木で出来ていて、風がふくと優雅にまわるやつってなあに?
麦わらで作られた「ヒンメリ」のことかしら
この記事では「ヒンメリ」について解説します。
ヒンメリとは
ヒンメリは、フィンランドの伝統工芸品です。
ヒンメリ(Himmeil)の語源は、スウェーデン語の空や天をあらわす「Himmel」と言われています。
最近インスタや街中でよく見かけますが、ヒンメリの歴史は古く、今から850年以上前の1150年頃から田園地方で作り始められたと言われています。
フィンランドでは、冬至に太陽神の誕生祭や収穫祭として「ヨウル」と呼ばれる祭りが行われていました。
現在の「ヨウル」はクリスマスの印象が強いのですが、昔からヒンメリは「ヨウル」の装飾品として親しまれています。
ヒンメリは麦わらのストローで作られている
ヒンメリは、麦わらのストローで作られています。
麦わらは天然のものですので、太さや色にバラつきがあります。
そのため麦わらの組み合わせは、世界で一つだけのとっておきの作品になるのです。
麦わらはとても軽く、空気や風の流れを目にすることができます。
日本での麦の収穫は6月です。
二十四節気「小満」末候では「麦秋至る(ばくしゅういたる)」とあり、麦が熟して、収穫する頃を表しています。
新暦では5月31日〜6月4日ごろをさします。
「秋」は実りの季節を表し、穂を揺らす風は「麦の秋風」と言われています。
ヒンメリの作り方〜事前準備〜
ヒンメリをの材料
・麦わら
・糸通し用針がね もしくは ぬいぐるみ針
・タコ糸(2号もしくは3号) もしくは レース糸
必要な道具
・工作用ハサミ
・定規
麦わらカットの手順と注意点
・30〜60分ほど水に浸しておく
天然の麦わらは割れやすいため
※割れたものは基本的に使えません。カットして短くしても使えるようなら、使用しても構いません。
・ハサミで必要な長さごとにカット
長いものからカット
例) 8cm×12本 → 4cm×36本
※長いものをカットする段階で割れてしまっても、短くすれば使えることがあります。
基本形を作る際は、机の上で大丈夫ですが、組み合わせたりする場合、吊るして作業できると楽です。場所を確保しておきましょう。
ヒンメリの作り方〜基本・正八面体〜
基本の正八面体は、同じ長さにカットした12本の麦わらで作成します。
1辺4cm正八面体の材料
・麦わら 4cm × 12本
・糸 90cm × 1本
15cm ×1本
ヒンメリの作り方
1,90cmの糸に針がねを引っかける
2,カットした麦わら3本を針金に通す
3,糸の端を10~12cm前後残す
4, 3本の麦わらが三角形になるように、かた結びする
5,糸の端を向かって左におき、麦わらを2本針がねに通す
6,ひとつ目の三角形の右端の頂点に針がねを下から通す
7,糸を引っ張って逆三角形をひとつ作り、逆三角形の頂点に針がねを下から通す
8,頂点を固定しながら、針がねをしたから通す
9,できた糸のわに、上から針がねを通す
10,頂点の糸を引き締める
11,5~10の行程を繰り返す
12,三角形が5個できたら、麦わら1本針がねに通す
13,初めに作成した三角形の頂点にある糸にかた結びをする
14,用意しておいた15cmの糸で頂点を揃えて、かた結びをする
15,15cmの糸のあまりをカットする
16,麦わらを通していた糸を頂点にして吊るす
ヒンメリの飾る場所
ヒンメリを飾る場所は、フィンランドの場合、豊穣を願っていたので食卓でした。
ヒンメリの特徴を生かす場所
・穏やかに風や空気が動く
・ライトがあたり、シルエットを楽しめる
私は、シルエットを楽しむためにスポットライトのレールにピンチをつけて、そこに引っ掛けて飾ってみました。
他にも良い場所があると思います。おうちの中を見回して、飾ってみましょう!
まとめ
ヒンメリ、いかがでしたか?ご自身でも作りたくなりましたか?
ヒンメリを作り始める場合は、糸や針がねの調達がなかなか難しいので、ヒンメリのスターターキットで始めることをオススメします。
風は、何かが揺れているのをみて、初めて目で確認できるもの。
素敵な麦風を感じていただければと思います。